DIYで大体なんとかする

このブログのあらすじは… 注文住宅建てたい→中古住宅買う→DIYとコーヒーにハマる(いまここ)

エスプレッソマシン購入記

(10か月前に下書きしてあったの今気付いたのでそっと掲載。なぜ下書きのままなのか覚えてない)
ええ買いましたとも。

■これまでのあらすじ
旧マシンはSaeco マジックカプチーノ SIN017。
ご家庭向けマシンとして必要十分かつ手抜かりのない鉄板中の鉄板。
購入当時、世間の評価はそんなところだったと思う。

マジックカプチーノは欠点らしい欠点もなくて、それでも敢えて挙げるならクレマエンハンサーなるお手軽クレマ製造機構が余計なお世話。それも取っ払えば問題ない。
というわけで新品から即取っ払って長らく使ってきた。
一度も壊れることもなく、何せ他を知らないから不満もそんなになかった。
後から考えれば、2杯取りが均等に取れないとかポルタフィルターの出口じゃないところからコーヒーが漏れ出るとか色々問題もあった気がする。
均等に出なかったら両方混ぜて適当に分け直し、漏れ出た汁はコップをずらして受け止めた。
それが不満や問題だと気付いたのも買い換えを決めた後の話。
単純にいいグラインダーを買ったらいいマシンもほしくなった。

さて、およそ家庭向けとされるエスプレッソマシンは、入門機とセミコマーシャル(セミコマ)に大別できる。
入門機は数万円の普通のやつ。
セミコマはなんなら小規模営業にも使えるような、だいたい20万ぐらい~のやつ。
コーヒーマシンに20万て。普通はない。

そして家庭用とセミコマの真ん中、10万円前後のほどよい位置に当時も今も君臨してるのが、ランチリオシルビア。
家庭用からステップアップする人がまず検討して、そのほとんどが買うんじゃないかと思われる不動の人気機種。
何せ見た目がシンプルでとっても良くて、機能もパワーも値段も本当にちょうどいい。
この価格帯で他の選択肢はちょっと考えられない。
15年前も検討して、でもやっぱりお高いので見送ってマジカプに落ち着いたわけだけど、いよいよステップアップする時が来たようだ。

しかし、しかしだ。買った後の展開もはっきり想像できる。
好き好き大好きシルビアちゃんとか言いながら楽しく何年か愛用する。
そして絶対セミコマがほしくなる。間違いない。

だからスキップすることにした。
安いマシンを15年使い倒したんだからええやろ!直接セミコマいったれ!

■機能とか価格で絞る
・ボイラー構成
ヒートエクスチェンジャー(HX)かデュアルボイラー。デュアルボイラーの方が高い。
デュアルは2つボイラーが入ってるわけで故障部位が増えると思う。
そして故障は困る。何せ個人輸入だし。
それにたいして連続抽出はしないのでこだわらないことにする。

・ポンプ
バイブレーションポンプかロータリーポンプ。ロータリーの方が高い。
ロータリーの方が静かで瞬発力があって耐久性も高いらしい。
そりゃどう考えてもロータリー一択ですな?

・PID制御
抽出温度が制御、設定できる仕組み。
前述のシルビアにはPIDが付いておらず、みんな後付けしたくなるらしい。
温度をきめ細やかに決めるスキルはないにせよ、ありなしなら絶対あった方がいいはず!必須!必須とするー!

・グループヘッド
豆を詰めるとこの形やサイズをどうするか。
E61というデファクトスタンダードな形状を採用する機種が多い。
Aliexpressとかで何かと安い汎用品も選び放題だし、寄らば大樹の陰なのでそれで。

・電源規格
個人輸入だとこのへんも考える必要がある。
イタリアの電圧は220VでCプラグが標準らしく、本国で標準的に売られてるのはこれ。
北米110V仕様を用意してる機種もままある。
一般的に、200V系の方が加温は早いらしい。一方ポンプやスチームパワーにまで影響するものでもないのだとか。

すると選択肢は、
(1)変圧器を別途調達してイタリア仕様
(2)自宅の壁コンセントを200V仕様に変えてイタリア仕様
(3)日本と規格の近い北米(110V、Aプラグ)仕様

(1)は変圧器とか邪魔で面倒くさそうなのでなし。
(2)は簡単だけど、自宅のコンセントの配置上電子レンジの電源も供給する必要があって、これが100Vでしか動かない。
今時の家電は100-240V対応のものも多くて、電子レンジ以外は大丈夫だったんだけど。
たとえ今回は強引な模様替えで何とかしたとしても、今後もこの制約がつきまとうと思うと無難に(3)。

・価格
ここまでの条件を満たすマシンは、だいたい1600€(日本円換算で20万ちょい)あたりからちらほら見つかる。
もちろん上はいくらでもあるけど、今回は20万近辺でなにとぞひとつ。
コーヒーマシンに20万て。普通はない…(リフレイン)

・その他
抽出時間を表示できるタイマー機能もあるんだってよ。
ないよりはあった方がいいでしょ。知らんけど。
あとは国内海外の各種レビュー類を見ていく中で、タンク容量やボイラーが相対的に小さいとかいった細かい欠点が指摘されてる機種もなんとなく外した。
手元で細かく数字を比較したりは面倒でやってない。

■絞った結果
この全ての条件を満たすのはECM、VBM、Rocket、シモネリといったあたりで、ここからは好みで選んだ。

・見た目
ECMとVBMは良くも悪くも見た目が古風。
シモネリは良くも悪くも80年代の近未来風。新スタートレック的。
その点、Rocketは適度にシンプルかつ少しだけパンク感もあって好みだった。

ちなみに、お値段的に買えないけど見た目の理想はマルゾッコのリネアミニ。
特に白。さすがエスプレッソマシン界のフェラーリ。ぐうの音も出ない完璧さ。

・Rocketの何を買うか
R58はちょっと手が届かないので、1つ下のGiotto/Mozzafiatto Evoluzione R。
どちらも中身は一緒。ロータリーHX機。
GiottoとMozzafiattoは、サイドの見た目が違うだけ。
なんでこんなとこに拘って2機種も出してるのか謎。大差ないし。
それでもどちらかと言えばMozzafiattoの方が好みなのと、Giottoなら日本でも(代理店から)買えるけどMozzafiattoは買えない。

というわけでRocket Mozzafiatto Chronometro Evoluzione Rに決めたのでした。
この、長いしポルシェと三菱とホンダを混ぜたっぽい名前もちょっと気に入ってる。

ちなみにChronometroはたぶん2018年かそのあたりに追加されたショットタイマー機能のことを表してるらしく、選ぶ時にはさほど気にしてなかったんだけど、今となってはあって本当によかった。

実際はここまで綿密に検討したわけではなく半分ぐらい直感で決めたんだけど(特にPIDとかほとんど理解してなかったし)、その直感を追認しながら言語化してみるとこんな感じ。

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美しい